庭には、ここに暮らし始める前からの先住民たちがいる。
中古で買ったこの家。庭の雰囲気は気に入っていたものの、先住民の面々をあまり把握しないまま、わたしたちは引っ越してきた。
1年目、ローズマリーに気づく。
庭の南側は法面になっていて、数メートル下には道路がある。
散歩の途中、その道路からうちを見上げたら、法面を這うように群生しているローズマリーを見つけた。庭側からは完全に死角だったので、ずっと気がつかなかった。
「自宅でハーブを育てる=きらきらした日常」
脳内で、この等式がムクムクと膨れあがる。
夫に頼みどうにか枝を数本とってもらい、日当たりのいい場所に挿木した。(ちなみにハーブを育てたからといって、日常は必ずしもきらきらしない、と今では思う 笑)
今はこんな感じ。
写真ではわかりにくいが、なかなかに「クセつよ」である。
それでも構わず、束ねてあちこちにぶら下げたり…(ぐるんぐるんしてる)
キャンドルに添えたりして楽しんでいる。
(火を灯しても香りはしない。あくまで雰囲気で…)
こまめに世話をしないのに、力強く育ってくれるローズマリー。
クセつよも含めて、かわいい存在である。
2年目、赤い実に気づく。
株立の木がある。5月くらいから小さくて丸いものが見えるなと思ったら、たくさんの実をつけていた。
青い実に混じって赤くなりかけたのもあり、グラデーションがきれいでかわいい。調べると「ジューンベリー」という食べられる実だった。
ジャムにしてみたら、コクがあってとてもおいしい。
昨年は出遅れて、ほとんど鳥のおやつに。あの味がどうしても忘れられず、今年こそはと早めに収穫を始めた。
収穫のメインは息子。届かないところは鳥さんに。
中古のいいところは、植栽が既にいい感じに育ってくれていることかも。
まさか、こんな楽しみが待っていたとは…
思いがけない贈り物をもらったようで、大切に思っている。
3年目、植物が育たない場所に気づく。
いろいろ試せど、ことごとく失敗に終わっている場所がある。ちょうど生垣の陰になってしまうようだった。
気になって、しばらく探していた植物「アジュガ」を購入。(探しているときには出会わなかったのに、この間ヒョイと見つけた)
シェードガーデンのグランドカバーになって、花も素敵だし丈夫。
ついに会えた~
根を張っておくれ。期待してるよ!
そして4年目の今年、謎の軍団の正体判明!
軍団といえば西部警察だが、うちの庭の西部にも軍団が…。
暖かくなり始めた頃ニョキニョキ出てきて、11月頃に枯れてしまう奴らの正体とは…。
何かな?と思いながら、そのままにしていたのだけど
なんと、いつも拝読しているブロガーさんがこの軍団を栽培されていて、
「これ、うちのと一緒!」とようやく正体判明。「ミョウガ」だった!
水やりして肥料をあげると良いとアドバイスを頂き、早速始めている。
少しでも収穫できたらいいな。ミョウガ大好き!
こんな具合に、毎年なにかしら発見がある庭。
あちこちに散りばめられた「?」を解き明かし「!」にたどり着く過程が面白い。
まだ正体不明の先住民もいるけれど、だんだんわかっていくのを楽しみにしたいと思う。
そして少しずつ、わたしたちらしい庭に育てていけたら、なおいいね。
ラベンダーがツンツンしてきた。これは新参者。